このページではJavaScriptを使用しています。

札幌市西区山の手の調剤薬局 地域に根ざした地域生活薬局を目指します。

お気軽にお問い合わせください 011-633-1727 お問い合わせ
営業日時

薬思健考

第10回 まだ、生きることにした

投稿日:2014年03月02日

ソチオリンピックが終わりましたが、感動まだ冷めやりません。そんななか89歳の患者さんが「まだ、生きることにした」とお話してくれました。自分は、ペースメーカーは入っているし、腰のヘルニアと癌の手術もした。そろそろ死んでもいいかなと思っていたが、ソチオリンピックが面白く日本の若者の活躍がうれしかった。6年後には、東京でオリンピックがある。それをテレビで観てから死ぬことにしたそうです。ダンディな装いの老人、満面の笑みで話してくだった顔は、本気でした。
先日、前夕張市長で現夕張市議会議員の藤倉肇さんの講演を聞くことができました。演題は「人生配役論、私は役者だ」というものでした。シェークスピアは「人生は劇場である、そこにはいろいろなドラマが演じられている」といったそうです。藤倉さんは夕張で生まれ、高校卒業後、タイヤメーカーに入社し夜学で大学を卒業しました。札幌でタイヤ販売会社社長として経営手腕を発揮後、2007年3月に夕張市が財政再建団体に指定された後の市長選挙に立候補し当選、再建に尽力しました。一期市長を務めたあとは、市長職は若い新市長に委ね自らは市議選に立候補し当選しました。それは、市議会改革を目指しての立候補でした。夕張市はかつて人口も多く豊かであった体質が染みつき、9億円の収入でも40億円の支出が求められ財政を破たんさせました。夕張市はあと18年間毎年25億円の借金(2026年度までに322億円)を返す予定になっています。
夕張は、人口の流出が続き自分の子や孫も街を出ていきました、かつて10数万人いた市民も今は9千人余りです。若者が出ていき身内も出ていく街によそから来て住んでくれと言ってもむりです。65歳以上が人口の約半数という超高齢化社会、おれたちは年取ったし働けないしかつて市がしてくれた除雪もなにもかもしてもらえない。もうだめだ、生きていても仕方がないとよく聞かれました。その時、藤倉さんは生きているだけでいい、生きているだけで人口に割り振られる地方特別交付金を政府や大臣からぶんどってくるのが市長の役目だといいました。その役者を自分が演じる。さらにみなさんにこうお話ししたそうです。生きているだけではつまらない、みなさん若くなろう、18歳若くなってください。そしたら18年たってもいまの年です。気持ちもかっこうも若くなろう、18年前に着た服をタンスから出して着よう。まず、見た目を若くして人生の役者になろうと元気づけました。18歳も若くなればいろいろできることがあると言い続けました。そして藤倉市政の時には計画より多い年間約30億円を返済したそうです。
 東京オリンピックまで生きることにした男性、6歳若返りましょう。83才の役を演じましょう。そうすることで間違いなく現在の年の89歳までは生きています。6年後には東京オリンピックの日本人選手を一緒に応援しましょうね・・・。

トップページ


ページの先頭へ